自分を産んでくれたたった一人の母親に対して「嫌い」という感情を持ってしまうのは大変辛いものです。
誰だって仲良く円満な母親との関係を築いていきたいと思うことは当然のことです。
これは私の推測なのですが、おそらくあなたは何も悪くありません。
しかし、あなたは何も悪くないのにどうしてそこまで母親のことを嫌いになってしまったのでしょうか。
そして、あなたは今後も嫌いだという思いを母親に抱き続けて生きていかなければならないのでしょうか。
今後、母親との関係に変化が生じ母親を好きになれれば一番ハッピーなのですが、そこまではいかなくても母親を嫌いだとは思わずイライラしてストレスを感じないようにするためにはどうすればいいかを考えていきます。
あなたはなぜ母親が嫌いなのか
そもそも、あなたはなぜ母親のことが嫌いになってしまったのでしょうか。
人それぞれにさまざまな理由があるとは思いますが、以下の理由が考えられます。
- 自分の努力を認めてもらえなかった
- 自分の将来の選択を否定された
- 兄弟間で自分を公平に扱ってくれなかった
- 母親の価値観を自分に押し付けられた
- いつまで経っても自分を子供扱いする
- 母親の問題のある行動(不貞行為や家事育児の放棄など)
母親を嫌いになった理由を挙げればキリがないのですが、上記のいずれも母親を嫌いになるには十分な理由です。
まったくもってダメな最低の母親です。
おそらく将来(現在)、あなたが母親(父親)になれば自分の子供に対してこのような思いをさせることは決してないことでしょう。
ただ、どれだけ嫌いな母親でも、肉親である以上できれば嫌いだと思わずに接していけた方がいいことは間違いありません。
でもそのような方法があるのでしょうか。
母親を嫌いだと思わなくするには
母親を嫌いだと思わなくするのは決して簡単なことではないでしょう。
ただ、この世の中のすべての物事はあなた自身の「解釈」というフィルタを通して映し出されています。
この世界はありのまま、ただひとつなのにある人は「世界は美しい」と考え、ある人は「世界は醜い」と考えます。
お金持ちでも「世界は美しい」と考える人がいれば「世界は醜い」と考える人がいます。
貧乏な人でも「世界は美しい」と考える人がいれば「世界は醜い」と考える人がいます。
要はあなたの解釈次第なのです。
あなたの母親に対する「解釈」は今、最悪なものかもしれません。
しかし、それが解釈である以上、別の解釈をすることだってできるのです。
では、解釈を変えて先ほどの理由をあらためて考えてみましょう。
自分の努力を認めてもらえなかった
振り返ってみて、あの時の自分は本当に100%で全力を出し切っていたであろうか?
自分では一生懸命に頑張っていたつもりだったけど、母親に不安な思いをさせていたのかもしれない。
自分の将来の選択を否定された
自分の将来を世間知らずの母親が納得してくれなかったのは自分の説明不足ではなかったのか?
自分がなぜこの道に進みたいのか、母親が十分納得してくれるまで説明を尽くしただろうか。
兄弟間で自分を公平に扱ってくれなかった
そもそも兄弟といっても生まれた順番も性格も能力も違うんだから、なかなか公平に扱うというのは難しいのではないだろうか?
確かに姉は成績が良かったけど、その分自分よりちゃんと勉強していた。
公平じゃなかったって言っても自分だけ晩ごはんのおかずが少なかったとか、自分だけ旅行や外食に連れて行ってもらえなかったということはなかったな。
母親の価値観を自分に押し付けられた
母親の一世代前の考え方しかできない母親が一世代前の価値観でしか話ができないのは仕方のないことだ。
その母親の価値観と自分の価値観が違うことをわかりやすく何度も根気強く説明してきただろうか?
これまでなんでも頭ごなしに決めつけられてきたから、自分から説明することをやめてしまっていたのかもしれない。
いつまで経っても子供扱いされる
同居している間は子供扱いされても仕方がないと割りきってしまおう。
同居というのは親に依存して生活していることなので、家を出て自立した生活をすればきっと子供扱いされなくなるのではないだろうか。
むしろ自分が子供扱いされるのは自分も母親に対して甘えていた部分もあったし、自分の生活習慣や生活態度にも問題があったのかもしれない。
母親の問題のある行動(不貞行為や家事育児の放棄など)
自分の母親はちゃんとした母親でいてほしかったけど、母親といえど一人の弱い人間だったんだろうな。
自分は母親を苦しめるつもりはまったくなかったけど、結果的に自分の存在や日々の生活の中に母親に逃げ場がなくなっていたのかもしれない。
母親の行為を許せるわけではないけれど、少なくとも自分が家庭を築いた時には母親のようにならないように自分の子供にはしてあげたい。
いかがでしょうか、あなたの解釈を少し変えるだけで母親に対しての見方が少し変わるかもしれません。
しかし中には、
「こんなの気休めだ!自分の母親に対する憎悪はこんなものではおさまらない!」
という方もおられるかもしれません。
私はそれはそれでいいと思います。
嫌いな母親を無理に好きになる必要はないのです。
でもいずれにせよ、
結局のところ、
あなたは母親にもっと愛されたかっただけなのです。
「もっと母親に愛されたかった」の裏返しが「母親が嫌い」という感情になって表れているのです。
母親が嫌いだという理由でイライラしてストレスを感じている方へのまとめ
記事の冒頭であなたは何も悪くないと書きました。
繰り返しますが、あなたは何も悪くないのです。
しかし、あなたが何も悪くないのであれば、同様に母親も何も悪くないのではないでしょうか。
私はあなたの母親をかばうつもりはまったくありません。
でも、あなたの母親はあなたに対する期待値がちょっとだけ高かったのかもしれません。
また、あなたの母親はあなたに対する接し方が他の母親より少し不器用だったのかもしれません。
あなたが完璧な人間ではないように母親もまた完璧な人間ではないのです。
あなたの母親が完璧ではないのなら、あなたが少しだけ「大人」になってあげる必要があるかもしれません。
おそらくほとんどのことはあなたが解釈を変えればある程度までは折り合いのつく話だと思います。
母親がすべて悪いのだから自分の解釈は変える必要なないと思われるのであればそれはそれでかまわないと思います。
ただ、あなたの解釈を変えることで母親が嫌いという感情を少しでも変えることができる可能性があることを心の隅に留めておいていただけたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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